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(48)ランタンが割れて世界が蛾蛾蛾蛾蛾/未来羽(2000年~)

 キャンプでは集蛾(が)灯と言って一つ明るいランタンを吊(つる)すそうだが、それが割れてしまった。「世界が」と大げさに言ってみせた一ひねりが効いている。黒々と群れる蛾の気配に、夜の闇の深さが感じられる。この句、目で見て、声に出して、鑑賞したい。大胆な措辞で、蛾の姿はもちろん翅音(はおと)まで表現して…

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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