(52)秋の暮左右の靴の音違ふ/村上 鞆彦(1979年~)
秋の夕暮れを歩いていると、自分の靴の音が左右で違うことに気が付きました。靴底に小石が挟まったのかも、底がすり減り、素材の固い音がしているのかもしれません。秋は聴覚が鋭くなるのでしょうか。季語の一つに…
関連リンク
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- ・(49)萩の記憶鮮明にして食ひ違ふ/小林 貴子(1959年~)
- ・(48)ランタンが割れて世界が蛾蛾蛾蛾蛾/未来羽(2000年~)
- ・(47)癩(らい)踊るみな来世(らいせい)を見る眼して/大野 林火(1904~1982年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。