見守り当番、多過ぎて… ボランティア高齢化で保護者の負担増

 「旗当番」と「見守り当番」の回数が多過ぎる-。京都市立小に長男が通う男性から、京都新聞社(京都市)の双方向型報道「読者に応える」に困惑の声がメールで寄せられた。登校時の見守り当番を務めてきた地域のボランティアらの多くが健康状態や高齢などを理由に辞退したため、現在は保護者が担い手の中心になっているという。共働き家庭や一人親家庭も多い中、無理なく活動を続けるにはどうすればよいのだろうか。

 投稿者は、3人の子どもを育てる同市山科区の30代男性。長男が通う市立小には、保護者がボランティアでかかわる登校時の見守り活動として、学校の近くまで登校班に付き添う「旗当番」と、交通量の多い交差点に立つ「見守り当番」がある。

 男性の言う「多過ぎて困る」回数はどれくらいなのか。男性の場合、旗当番が年間12日ほど、子どもの学年ごとに持ち回りで担当する見守り当番が4~6日回ってくる。将来は、長男に加え、現在は未就学児の子ども2人を合わせた3人が同時に小学校に通う見通しのため、旗当番と見守り当番を合わせて年間に最大24日当たる可能性があり、負担増への不安があるという。

 当番の日は、勤め先の始業時刻に間に合わない。男性は時間単位の休みを取って対応しているものの、「勤め先によってはそれが難しい家庭もあるはず。見守り活動はもちろん必要と思うが、活動の在り方を見直してほしい」と訴える。

 保護者に負担が偏らないよう、新たな担い手を確保できないのだろうか。例えば、御室小(右京区)も、防犯推進委員らボランティアの高齢化に直面していたが、近くの立命館大衣笠キャンパス(北区)に通う学生で地域活動に熱心な2人が、昨年度まで見守り活動に加わっていた。この2人は今春卒業したが、新たに学生5人が授業の一環で見守り活動に参加してくれているという。

 大宅小(山科区)も、近くの京都橘大(同区)のボランティアサークルが見守り活動に加わっている。家庭によっては、保護者だけでなく、祖父母もボランティアに参加できるよう保険に加入しているという。西山正晃校長は「強制力が働かないように『広く浅く』という考え方で多くの人に登録してもらっている。お互いに助け合いながら柔軟に運用するよう心掛けている」と意義を語る。

 「読者に応える」に投稿した男性は、見守り活動で万が一の事態があったときの対応が明示されていないことも問題点に挙げる。例えば、ボランティアの目の前で児童が事故に遭った場合の責任の所在や、当番中の保護者が連れてきた乳幼児がけがをした際の保険適応の有無などだ。

 京都市教育委員会体育健康教育室に尋ねると、「見守り活動は特定の権限を持って行うわけではない」として、児童の事故についてボランティアが責任に問われることはないという。

 一方、見守り活動に参加するボランティアは基本的に学校を通じて保険に加入しているものの、対象は「見守り活動をする人」のため、保護者が連れてきた乳幼児がけがをしたとしても保険がきかない可能性があるという。

 目が離せない未就学児の子どもを持つ保護者が見守り当番になった場合、どうサポートするか。あるいはそうした人が当番をしなくても済むよう、担い手をどう確保するか。今後の課題といえそうだ。
(京都新聞提供)

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る