コロナワクチン、7割近くが「受けたい」 1割弱は様子見 SNSアンケート
新型コロナウイルスワクチンの接種について、河北新報社は無料通信アプリ「LINE(ライン)」で読者らを対象にアンケートを実施した。まだ受けていない回答者の7割近くが接種に前向きな一方、2割は消極的だった。全国的に接種が進む中、態度を決めかねて様子見をする人も1割弱いた。
まだ受けていない回答者257人のうち、最も多かったのが「すぐにでも受けたい」で40・5%。「いずれは受けたい」も28・4%に上り、合わせて68・9%が前向きに捉えている。
前向きな理由を尋ねたところ(複数回答)、「自分の発症、重症化を防ぐ」(85・3%)「親族、友人らに感染させない」(75・7%)「社会に感染が広がるのを防ぐ」(67・2%)と続いた。
一方、「あまり受けたくない」は13・6%。「絶対に受けたくない」の7・4%と合わせて21・0%が消極的だった。
受けたくない理由(複数回答)は「長期的な安全性が不安」(68・5%)「副反応が心配」(63・0%)「受ける必要性を感じない」(25・9%)などだった。
「様子を見る、分からない」は8・6%で、理由は副反応を不安視する声がほとんど。「若者で打った人の意見をあまり聞いていない。ある程度、情報を集めたい」(仙台市若林区の10代女子学生)とする回答もあった。
男性に比べ、女性の方がより接種に消極的な傾向がうかがえた。「すぐにでも受けたい」男性は女性より13・9ポイント高く、反対に「あまり受けたくない」「様子を見る」女性は男性よりそれぞれ10・4ポイント、9・2ポイント高い。
年齢が上がるにつれて接種を求める人が増える傾向も確認できた。年代別に積極的な人の割合は60代以上75・6%、40、50代69・8%、30代以下59・1%。
病気、体質などから接種できない事情を抱えた人は全体の1・6%だった。
60人が接種を1回、55人が2回済ませた。計115人のうち副反応がなかった人は19・1%。8割は何らかの副反応があったと回答した。副反応は「接種部位の痛み・腫れ」(67・0%)が最も多く、ほかに「疲労・倦(けん)怠(たい)感」(24・3%)「筋肉痛」(20・9%)「悪寒・発熱」(15・7%)「頭痛」(14・8%)など。
調査は1~5日、「読者とともに 特別報道室」のLINEで友だち登録する人に協力を呼び掛け、372件の回答があった。一般の世論調査とは異なる。
アンケートで寄せられた主な意見
「ワクチンの副反応はコロナにかかるより、はるかにまし」(住所無回答・10代男子学生)
「歴史がない薬なので正直怖い」(住所無回答・40代パート・アルバイト女性)
「事情のある人を除き、できれば接種を義務化してほしい」(宮城県柴田町・40代パート・アルバイト女性)
「国が示した優先順位を大事にしてほしい。重症化リスク大の基礎疾患がある人の接種が、受けにくくなっている」(仙台市太白区・50代主婦)
「受けられる人から受けるようにして。年齢区分はもうやめてほしい」(角田市・30代自営業女性)
「仙台市にある大規模接種会場で全ての県民は接種できるのに、仙台市民がお預け状態なのはおかしい」(仙台市青葉区・40代パート・アルバイト女性)
「高齢者を優先しているのに、なぜ大学で若者が接種できるのか」(仙台市青葉区・50代会社員女性)
「若い人から優先接種した方が良かった。未来を担う若者の健康を守ろう」(石巻市・60代自営男性)
「少子化対策として、妊活中の女性は優先接種できるようにして」(仙台市宮城野区・30代会社員女性)
「未成年の女性が接種しても、妊娠や出産に影響がないのか心配だ」(宮城県村田町・40代会社員男性)
「会場まで行けない方が結構いる。フォローが必要」(塩釜市・60代無職男性)
「ワクチンのメーカーを選択できるようにしてほしい」(仙台市太白区・40代会社員男性)
「2回目の接種後の副反応がひどい割合が多いらしいので、経過観察で1日は休むよう通達してもらいたい」(名取市・50代会社員女性)
「必ず接種しなければいけないような空気になっているのが嫌だ」(仙台市太白区・40代主婦)
「上司は皆の前で職域接種の希望を聞くが、本来は個別に確認すべきではないか。ナーバスな話題だと自覚してほしい」(仙台市宮城野区・40代会社員女性)
「ワクチンパスポートを発行し、飲食店などで特典を得られるようにすれば効果があるのではないか」(仙台市青葉区・50代会社員男性)
「打たない選択をした人が不利益を被らないよう配慮してほしい。接種証明などが出ることで生活上の差別・偏見が生まれないようにしてほしい」(宮城県七ケ浜町・30代会社員男性)
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