「買われた」少女の被害実態知って 東北初、仙台で9月10~12日に企画展

「震災後の宮城で、東京も地方も中高生が同じ苦しみを抱えていると気付いた」という仁藤さん(Colabo提供)

 虐待や貧困などで自宅に帰れず、児童買春の被害に遭った少女たちが経験や思いを表現する「私たちは『買われた』展」が9月10~12日、東北で初めてJR仙台駅前で開かれる。少女たちと企画した女子高校生サポートセンター「Colabo」(コラボ、東京)の仁藤夢乃代表(31)は「性搾取の実態を見て、『買う側』の存在と『買われる』までの背景を知ってほしい」と願う。

 「“男性”は私を道具としてしか見なかった」「体を差し出す代わりにおにぎり一つもらった」-。仙台市青葉区の「イービーンズ」を会場に、東北を含む全国の女性たちの手記や体験の再現写真など100点以上を展示する。

 全国各地で2016年から開催され、今回は県内で子どもや女性を支援する団体などでつくる仙台実行委員会が主催する。

 売春や児童買春を巡り、「少女たちが好きでやっている」と自己責任論を唱える大人は少なくない。仁藤さんは「学校に相談しても問題行動だと先生に怒られ、行政に頼ろうとしても非行として扱われ、孤立する子が多い」と指摘する。

 仁藤さんによると、地方でも「ゲームしようよ」「うちに来てちょっと休んだら」と誘われ、コンビニで待ち合わせた車に乗せられて暴行される、といった事態も起きているという。

 狭い地域での被害は深刻で、「『顔の見える関係』があり過ぎ、地元でSOSを出せずコラボに相談してくる子もいる」と明かす。

 仁藤さんは学生時代、ボランティアのため東日本大震災で被災した石巻市に通った。当時、仮設住宅への入居が決まった高校生が「このまま避難所にいたい。震災前、お父さんはいつも酒を飲んで暴れた。さすがに人前では暴力を振るわない」と話したのを聞いた。

 仁藤さんは「この企画展を見て女の子たちのSOSに気付き、自分に何ができるのかを一緒に考えてもらいたい」と呼び掛ける。

[にとう・ゆめの]1989年、東京都生まれ。明治学院大社会学部卒。2011年にColabo設立。現在は一般社団法人化し代表理事を務める。中高時代に街をさまよう生活を送った経験から、居場所のない10代女性への支援を展開。著書に「難民高校生-絶望社会を生き抜く『私たち』のリアル」など。同大国際平和研究所研究員。

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