次の首相に望む資質は? SNSアンケート ふさわしい人、石破氏トップ

 菅義偉首相の退陣表明を受け、河北新報社は3、4の両日、無料通信アプリLINE(ライン)などで読者らを対象に緊急のネットアンケートを実施した。新しい首相に望む資質は「リーダーシップ」「理念・政策」がほぼ同割合で上位に並び、「経験と実績」「人柄」を大きく上回った。

 官房長官などを歴任し、東北出身の「たたき上げ」が売りだった菅首相。政権は後手に回った新型コロナウイルス対応、発信力の乏しさから約1年で幕引きとなった。アンケート結果にも菅政権の評価と新政権への期待がにじみ出た形だ。

 アンケートは3日午後から4日正午にかけて、「読者とともに 特別報道室」の友だち登録者やフェイスブックのフォロワー、QRコードの紙面掲載を通じて協力を呼び掛け、465件の回答を得た。対象を無作為抽出していないため一般の世論調査とは異なる。

 新首相に求める資質(複数回答)は「リーダーシップ」が57%でトップ、「理念・政策」が55%で迫った。3番目は「政治倫理・清潔さ」の43%。一方で「人柄」は20%、「経験と実績」も11%にとどまった。

 期待する政策(同)はコロナ対策(83%)景気・雇用(59%)年金・医療・介護(43%)外交・安全保障(38%)など。菅首相退陣については「仕方ない」(26%)「決断は評価できる」(24%)「遅すぎる」(20%)「無責任だ」(16%)と受け止めが分かれた。

 29日投開票の自民党総裁選で選出される次の総裁にふさわしいのは石破茂元幹事長(64)が120票でトップ。河野太郎行政改革担当相(58)が82票、岸田文雄前政調会長(64)が75票で続いた。

 20票が集まった小泉進次郎環境相(40)、19票の安倍晋三前首相(66)も一定の支持があった。高市早苗前総務相(60)は18票、野田聖子幹事長代行(61)は7票。「ふさわしい人はいない」は103票だった。

 首相になってほしいのは誰かも聞いたところ、上位は石破、河野、岸田の3氏の順。枝野幸男立憲民主党代表(57)に22票、橋下徹元大阪市長(52)には13票入った。少数意見では吉村洋文大阪府知事(46)らも挙がった。

 ◇自由記述欄の主な意見
▽好意的
「コロナ禍での東京五輪・パラリンピックなど重責を果たした。課題は山積だが、まずはお疲れさまでした」(栗原市、20代男性、契約・派遣社員・アルバイト)
「コロナ禍による人流抑制策と経済対策の相反するかじ取りを実直に行った。脱炭素に向けた方向性も示した。決して華やかでなく、国民に訴えかける総理でもなかったが、清く耐え忍んだ総理だと思う」(50代女性、契約・派遣社員・アルバイト)
「安倍前首相が長期安定政権を担った後の難しいタイミングで首相になり、コロナ禍もあって、政権運営は大変だったと思う。菅首相は十分よくやった」(20代女性、学生)
「自民党内での地盤固めには失敗したが、携帯電話料金改革やデジタル庁の創設、着実なワクチン確保や台湾との関係強化など歩みを見れば実績も数多い。東北の人間として、東北出身の首相の労をねぎらいたい」(仙台市青葉区、20代男性、学生)
▽同情的
「カリスマ性が少し足りなかった。ただ、総理になった時期が良くなかった。コロナなどの意味合いで」(仙台市宮城野区、40代男性、会社員)
「今の時期、誰が首相になっても難しいと思う。菅さんにはもう少し国民に対する強い姿勢が欲しかった。いつテレビで見ても疲れ切っていましたね」(宮城県松島町・50代女性、会社員)
「菅さんは組織のトップとして陣頭指揮を執るより、2番手、3番手の裏方として支える立場の方が能力を発揮できるタイプと思っていた。今回の決断は正しかった」(仙台市青葉区、50代女性、主婦)
「コロナ対策は確かに後手後手だけど、外出、会食の自粛を守らない議員や市民がいるのは菅首相や自民党が悪いのではなく、個人のモラルの問題。政権が代わったとしても何も変わらない」(東松島市、50代女性、農林漁業)
▽批判的
「日本のトップになる器ではなかった。次は資質がある人に総理になってほしい」(仙台市青葉区・70代以上男性、無職)
「リーダーシップ、信念が感じられない首相だった。前回、総裁選で菅さんを選出した自民党議員も同等の責任がある。真に政権運営能力のある野党の出現が待たれる」(仙台市太白区、50代男性、会社員)
「コロナ禍では誰がやっても悪評しかないだろうけど、国のリーダーは言葉に力のある人が好ましい」(40代男性、会社役員)
▽注文
「緊急事態宣言の繰り返しだけで何も変わらない。とにかくコロナ対策をきちんと考えてくれる方なら誰でもいい」(多賀城市、50代女性、パート)
「コロナ対策できちんと専門家の意見を尊重し、先を正確に予測し、決断、実行し、感染拡大を止めてほしい」(仙台市宮城野区、50代女性、パート)
「国民に分かりやすいメッセージや説明をしてほしい。密室で決めず、オープンにしてほしい」(仙台市青葉区、60代女性、主婦)
「若手の顔が見えない。社会一般の退職年齢を超えた人が跋扈(ばっこ)している日本政界に未来は見えない」(塩釜市、70代以上男性、無職)
▽自民党批判
「コロナ禍で大変な時に自分たちのことしか考えていない自民党に腹が立つ。今はオリパラもせずにコロナ対応に専念してほしかった」(名取市、50代女性、主婦)
「桜を見る会や森友学園の問題について、権力をかさに何一つ説明責任を果たさず、コロナ対策が失敗すると敵前逃亡し、国民をないがしろにする。自民党はもう一度、野党になり、立て直しが必要ではないか」(宮城県美里町、70代以上男性、自営業・自由業)
「頭をすり替え、菅さんに責任を負わせる自民党の体質は変わらない。『菅で勝てない』と不満を言う自民党議員は何をしたのか。国民目線では権力者にごますり議員しかいないように見える」(仙台市青葉区、50代男性、公務員・団体職員)
「数年前から他党の揚げ足取りばかりの発言にうんざり。総裁選も派閥争い的な事ばかり。あら探ししている暇があったら、もっと国民一人一人に寄り添う政治をしていただきたい」(山形市、40代女性、会社員)
▽野党批判
「今の政府以上に野党には期待できない。コロナ禍で大変な今は派閥・政党などの利権争いや足の引っ張り合いはやめて、とりあえずの一致団結くらいしてほしい」(仙台市宮城野区、50代女性、主婦)
▽政治批判
「国民に政局のタイムロスを押し付けないでほしい。コロナ対策は超党派の考え方が重要で、野党の批判オンリーの姿勢はいかがなものか。自民党総裁は強烈なリーダーシップを持って望んでほしい」(仙台市青葉区、70代以上男性、無職)
「政治家は都合が悪くなったら逃げられる職業だということが、ここ数年でよく分かった」(仙台市青葉区、30代男性、会社員)

アンケート全文はこちらからご覧いただけます
河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る