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(62)一生の手紙の嵩(かさ)や秋つばめ/田中 裕明(1959~2004年)

 若くして俳壇で活躍した作者。みずみずしい句風が愛されたが、白血病により早世した。死を意識しながらの創作は強靭(きょうじん)な精神力が必要だったはずだ。やりとりした手紙を整理しているのか、「一生の」が切ない。南へ去り行く燕(つばめ)に自分を重ねる。「新しい俳句を作ることによって新しい自分に出会いたい…

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