(64)彗星にふるさとのあり芋の露/大河原 真青(1950年~)
秋になり冷え込むようになると大気中の水分が凝縮し、木や草の表面で露の雫(しずく)となります。芋の露と取り合わされるのは、宇宙をゆく彗星(すいせい)です。楕円(だえん)軌道を描き太陽系を周回するものが…
関連リンク
- ・(63)天の川わたるお多福豆一列/加藤 楸邨(1905~1993年)
- ・(62)一生の手紙の嵩(かさ)や秋つばめ/田中 裕明(1959~2004年)
- ・(61)コスモスは尋常一様には揺れぬ/我妻 民雄(1942年~)
- ・(60)秋の夜や身のおとろへに寝後れる/市原 多代女(1776~1865年)
- ・(59)終活は鈴虫の甕(かめ)捨ててから/大石 悦子(1938年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。