「水道のない村」の水をペットボトルに 商品化目指し試験製造

地下水を使った「かわうち恵の水」を持つ「かわうちラボ」の職員

 福島県川内村の一般社団法人「かわうちラボ」が、村内を流れる地下水をペットボトルに詰めた清涼飲料水を製造し13日、関係者に披露した。豊富な地域資源に着目して東京電力福島第1原発事故から続く風評被害を払拭(ふっしょく)し、2023年秋ごろの販売開始を目指す。
 商品名は「かわうち恵の水」で、500ミリリットル入りボトルを約2万本製造した。村中心部の地下150メートルの水脈からくみ上げた軟水で、口当たりは軽い。当面は村内のイベントで無料配布したり、ふるさと納税の返礼品に添えたりし、市場の反応を見ながらブランド化の方法を探る。
 川内村は県内で唯一、上水道施設がなく、約1100世帯全てが地下水をポンプでくみ上げて生活している。水質の良さは村の誇りで、2010年には全国の11自治体と「安全・安心でおいしい地下水連絡協議会」を発足させている。しかし、翌11年の原発事故後は「本当に大丈夫か」などと安全性を疑う声が多く寄せられたという。
 村役場で開かれた発表会で、遠藤雄幸村長は「水は当たり前の存在で、村民はいかに宝物か気付いていなかった」と指摘。「『水道のない村』はひょっとしたら話題になるかもしれない。川内村の水は戦略物資だ」と期待を込めた。
 「かわうちラボ」の井出寿一事務局長は「村の水が安全・安心だとアピールし、交流人口の拡大に結び付けたい」と話した。

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