仙台国際ホテル宴会場、来年3月末で終了 コロナが打撃、飲食と宿泊に集中

22年3月末で宴会場の営業を終了する仙台国際ホテル=仙台市青葉区中央4丁目

 仙台国際ホテル(仙台市青葉区)は17日、宴会場の営業を2022年3月末で終了すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で宴会や婚礼の利用が激減し、当面の需要回復が見通せないとして判断した。今後は和洋中のレストラン3店と宿泊を中心としたホテルへ業態を変更し、サービスの充実を図る。

 1000人以上が利用できる大宴会場など、2~4、6階にある宴会場全15室(約25~860平方メートル)の営業を22年3月末で終える。4月以降分として既に入っている予約については対応を検討する。地下1階のチャペル、4階の神殿といったブライダル関連設備の扱いも決まっていない。

 ホテルによると、コロナ禍が直撃した20年度、企業の宴会や会合、婚礼、各種イベントといった宴会場の利用件数は19年度比で約6割減少。信用調査会社によると、売上高は20年3月期の約22億1100万円から、21年3月期は約6億5100万円に落ち込んだ。

 宴会場をテレワークオフィスやオンライン会議室のスペースとして貸し出す新たなサービスも手掛けたが、食事の提供がないなど収益にはつながりにくく、売り上げの減少分を補うのは難しかった。

 今後はコンセプトの「世代を超えて愛される美食ア・ラ・メゾン」を前面に押し出し、5階の日本料理「なだ万」、レストラン「ロジェドール」、中国料理「翠林(すいりん)」や7月にリニューアルした朝食ビュッフェでの料理の提供、7~12階の宿泊サービスに注力する。宴会部門の従業員は雇用を継続し、料理とサービスのノウハウを生かした受託事業に振り向ける方針。

 堀川順弘総支配人は「イベントを通じた文化創出、震災時にはコミュニティー創出の場としての利用など、長年地元の人々に支えられてきた。苦渋の決断だが、今後は強みの『東北一おいしい料理』をさらにブラッシュアップしていく。ホテルのともしびは消さない」と強調した。

 仙台市内では6月、チャペルや大小宴会場を備えた「仙台勝山(しょうざん)館」(青葉区)がコロナ禍による需要低迷で営業を終了している。

[仙台国際ホテル]1989年、当時の常磐交通自動車(いわき市)と仙台市の有力企業が出資して開業したシティーホテル。地上12階、地下2階、客室数234。90年から東武鉄道が筆頭株主となり、2007年2月には同社の100%子会社として現在の運営会社「仙台国際ホテル株式会社」が新設された。土地と建物は隣接する高層ビルSS30のオフィス棟などとともに上場不動産投資信託J-REIT(リート)の「ユナイテッド・アーバン投資法人」(東京)が所有する。15年に仙台市で開かれた第3回国連防災世界会議では、市主催のレセプション会場にもなった。

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