宮城県南三陸町のNPO法人ウィメンズアイは「女性が自らを生かし、元気に活躍できる」ことを目指し、意欲的な活動を展開しています。東日本大震災が発生して間もない2011年6月、災害支援ボランティアの有志メンバーで設立した「RQ被災地女性支援センター」が前身です。南三陸所長の栗林美知子さんにお話をうかがいました。
震災で設けられた内陸の避難所での体験が活動の始まりです。避難生活が長期化する中、さまざまな場面で「女性のまなざし」が大切にされていないと感じたそうです。生理用品や下着、化粧水などの物資に加えプライバシー確保など、女性にとって欠かせないものを必要と言えないような状況を目の当たりにしました。
その背景には根強く残る家父長制的感覚があり、女性はなかなか前に出られないことを知りました。栗林さんは「問題は根深く、解決はそんなに簡単ではないと感じた」と言います。女性がつながりをつくり、学び合い、自分で考え選択する力を付けることが必要と考えています。
一方で女性は、同様に弱い立場の人のニーズをくみ取る力があるとも思っています。そうした女性の視点を生かし、地域づくりの分野で多様な活動を展開しています。具体的には地域の課題を学ぶ場づくり、女性リーダー育成事業、小さなビジネススキルアップ講座の開催などです。
14年には地域婦人会や漁協婦人部などの女性たちと新潟県中越地震の被災地を視察したのをきっかけに「南三陸まなびの女子会」が誕生。町の課題を学ぶ中で、子育て世代など若い人たちが暮らしやすい町にしたいと話し合いました。
具体策が17年にウィメンズアイがオープンさせた共同工房です。パンや菓子の製造販売に挑戦したい人やグループが登録し、利用できる施設です。栗林さんは「将来の選択肢が町に少なく、好きなことを仕事にするのは難しい。何かやりたいと思った時、諦めずチャレンジできる環境をつくりたい」と、共同工房を活用した利用者の挑戦を期待しています。
ウィメンズアイは今年9月には、新型コロナウイルス禍で困難や不安を抱える女性や女の子を支援する「みやぎの女性つながりサポート型支援事業」も県から受託しました。対象支援地域は気仙沼市、登米市、南三陸町。県内の他圏域でもNPOが同様に相談窓口を開設しています。コロナ禍で負担が増え、孤立した女性がつながる窓口として、電話や電子メールによる相談、生理用品の無料配布などを行っています。
「前向きでチャレンジしたい人たちだけでなく、困っている人も頼れる場所でありたい」と栗林さん。地域の人たちと丁寧に信頼関係を築いてきた経験を、多様な場面で可能な限り生かそうとしています。
(認定NPO法人杜の伝言板ゆるる 真壁さおり)
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NPO法人ウィメンズアイのホームページはhttps://womenseye.net/ 「女性と女の子の相談窓口(無料)」は080(9256)0035。メールアドレスはsoudan@womenseye.net
私たちの周りでは、たくさんの市民団体・NPOが地域課題の解決などを目指して活動しています。「認定NPO法人杜の伝言板ゆるる」と「NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター」が交代で担当し、さまざまな団体の活動や地域課題について伝えていきます。
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