「動くオービス」通学路守る 宮城県警が活用、スピード抑制に効果

 宮城県警が移動式の速度違反自動監視装置(オービス)の活用に力を入れている。これまで取り締まりの目が届きにくかった狭い道路でも設置できる利点があり、県警は「動くオービス」を小中学校の通学路で運用し、若年者が巻き込まれる交通事故防止につなげる。

通学路で行われた移動式オービスによる速度違反の取り締まり

機動力生かす

 移動式のオービスは三脚の上に据え付けて道路脇に設置し、通行する車の速度を計測する。一定速度を超えた車はナンバーと運転手が自動撮影され、その後、出頭するよう警察側から求められる。

 最大のメリットはいつでもどこでも測れることだ。固定式オービスのような支柱も必要ないため、狭い道路でも運用が可能。警察官の必要人数は最少2人と少なく、機動力も格段に向上する。撮影するだけなので、速度違反車を止めさせるスペースも確保しなくて済む。

 県警が移動式オービス1台を試験運用したのは2018年。この年は6回、19年は4回にとどまったが、運用体制が整った20年は98回に一気に増え、21年は9月末時点で90回と前年を上回るペースで推移している。

 速度超過の抑制効果も分かってきた。今年6月、県内4カ所の道路で移動式オービスの取り締まり前後の速度を調べたところ、取り締まり後の方が平均速度が1・9~7・1キロ下がっていた。県警交通機動隊は「一度取り締まりが行われたことで、ドライバーは警戒して速度を落としたのではないか」とみる。

 9、10月は登下校中の交通事故死傷者数が増えるといい、県警も目を光らせている。交通機動隊の担当者は「千葉県八街(やちまた)市で6月、小学生の列にトラックが突っ込み児童5人が死傷した事故が発生した。県内で同じような事故が起きないように移動式オービスを積極的に活用したい」と話す。

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