「免許センターの3密怖い」 宮城県警の対策は

来場者が前後の距離を保ちながら並ぶ1階ホールの視力検査場前

 自動車運転免許の更新と言えば順番待ちの長蛇の列ができ、新型コロナウイルス対策の天敵となる「3密」の環境がそろっているように見える。河北新報社にも「コロナが怖くて更新に行きたくない」という読者からの声が届いた。対策はどうなっているのか。実態を探るため、仙台市泉区の宮城県運転免許センターを取材した。
(報道部・伊藤恭道)

 訪れたのは5月中旬の平日午後2時。1階のホールにはマスク姿の100人ほどが視力検査や写真撮影のために並び、職員が時々「前後の距離を取ってください」と大声で呼び掛ける。利用者は前後1メートルの間隔を空けて並び、整然と順番待ちをしている印象だ。
 講習室にも入った。250人収容できる部屋は受講生を定員の半分に制限し、前後左右の1席を空けて距離を保っている。部屋の窓とドアを開放し、大型の換気扇1台も常時稼働。講習終了後の机の消毒も欠かさないという。

 「昨年4、5月に20日ほど休業した際は大変だった」と県警運転免許課の鈴木敏夫管理官は打ち明ける。
 感染を恐れて延長申請したい人、休業期間中に更新期限を迎える人からの電話がやまず、複数人の電話当番を毎日置いて対応せざるを得なかった。目に見えぬウイルスとどう戦えばいいか、職員同士でアイデアを出し合う日々が続いた。
 たどり着いた答えが、混雑緩和策の徹底だ。
 県警は午前8時半~9時半と午後1~2時の受付時間に加え、昨年11月から70歳以上の高齢者に限り午前10時半~11時も可能とした。更新希望者の来場が分散されたことにより、平日は目立った混雑が見られなくなったという。
 更新手続きのためにセンターを訪れた青葉区の40代会社員女性は「人出はあるものの、前後の距離があるので予想よりも密集していない印象だ」と話した。

密を避けるため250人の定員を半分に制限している講習室

 感染への不安を感じる人への対策も講じている。免許の有効期限を迎えても期限前に所定の手続きを行えば3カ月延長することが可能で、昨年3月以降延べ2万8000人が申請した。このほか、郵送や代理人による申請もできるという。
 鈴木管理官は「やれる限りの感染症対策は講じている。それでも不安を感じる人は延長申請を活用し、自分で安心できたタイミングで更新に足を運んでもらいたい」と語る。
 県警は2日からセンターの混雑予想をホームページで掲載し、センターを訪れる人の分散を促す対策を強化している。センターでもコロナ対策などの相談を受け付ける。連絡先は022(373)3601。

免許センターの混雑予想(宮城県警HP)
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