東北楽天、ドラフトで7人指名 育成は3人

 11日に開かれたプロ野球のドラフト会議で、東北楽天は投手4人、捕手1人、外野手2人の計7人と育成で投手1人、外野手2人の計3人を指名した。1位は攻走守に高いレベルの吉野創士外野手(埼玉・昌平高)を単独指名した。

 2位は、恵まれた体格で強肩強打が持ち味の安田悠馬捕手(愛知大)、3位は身体能力が高く力強い打撃の前田銀治外野手(静岡・三島南高)。4位は150キロ近い直球を繰り出す左腕の泰勝利投手(鹿児島・神村学園高)。5位は190センチの長身右腕の松井友飛投手(金沢学院大)、6位は落差のあるフォークボールが武器の西垣雅矢投手(早大)、7位は制球力が良い即戦力右腕の吉川雄大(JFE西日本)だった。

 育成1位は直球に角度がある宮森智志投手(四国アイランドリーグplus高知)、2位は走攻守そろう柳沢大空外野手(神奈川・日大藤沢高)、3位は長打力がある大河原翔外野手(東海大山形高)。

野手陣の補強優先、投手陣は上位指名なし

 今年のドラフトは投手に好素材がそろう一方で、野手に人材が少ないといわれていた。東北楽天は1位に吉野、3位に前田と高校生外野手を指名し、2位に大学生捕手の安田と、上位3選手を野手が占めた。石井ゼネラルマネジャー(GM)兼監督は「上位は今後を担える選手を考えた」と説明。戦力が整いつつある投手陣に比べて手薄な野手陣の補強を優先させた。

 1位で単独指名した吉野は、石井監督が「高校生で一番の打者で、将来の中心選手になってくれる」と評価する逸材だ。高校通算56本塁打とパンチ力があり、俊足と守備力にも定評がある。将来性豊かな野手を一本釣りできたのは大きい。

 野手の底上げは大きな課題だ。主砲の浅村や主軸の島内、岡島、鈴木大の中心選手はいずれも30代で、20代でレギュラー選手といえるのは27歳の茂木ぐらい。その上、大砲候補の岩見や内田らは伸び悩む。長打力のある3位の前田とともに、2年目の黒川や武藤、新人入江らと競い合っていけば、数年後が楽しみだ。

 捕手は今季途中に炭谷を補強したように、やや手薄。定位置をつかみきれない3年目の太田を、安田が脅かすようになれば厚みが増す。打撃を生かして三塁手や外野手にコンバートしても面白い。

 投手は4位以下で4人を指名した。高校生1人、大学生2人、社会人1人とバランス良く交渉権を獲得した。「1軍でチャンスをうかがえる」(石井監督)と実戦向きの投手が多い。

 先発陣の強化も補強ポイントの一つだが、今回のドラフトでは上位で有望株の指名はなかった。36歳の岸を筆頭に、涌井、田中将、則本昂の4本柱は30代のベテラン。世代交代の時期は近づいてきている。今季は2年目の滝中、新人の早川と次代を担う若手が台頭したが、今後を見据えると少々心もとない。これまで獲得した投手を1軍の戦力と成長させる育成も鍵となる。
(関俊哉)

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