<せんだい進行形>藤崎がEC事業強化 サイト改装、バーチャルショップ導入

 藤崎が、電子商取引(EC)事業の強化を進めている。従来のECサイトを全面改装した「FUJISAKI online」を11日に開設。新型コロナウイルスの影響で来店客が減少する中、バーチャルショップの導入や扱う品目の拡充などで利便性を向上させ、地元の消費喚起に加え、全国からの顧客獲得を図る。(報道部・村上俊)

画面上で商品を指定すると紹介動画を見たり、購入したりできるバーチャルショップ

360度画像掲載、店舗で買い物気分

 スマートフォンに映し出された店内の画像。画面に触れることで陳列棚を見て回ったり、商品を拡大して見たりでき、店舗で買い物する気分を味わえる。

 ECサイト内にあるバーチャルショップで購入できるのは、仙台市青葉区の大町館4階の「伊達CRAFT」の商品。3Dカメラで360度撮影した店内の画像を掲載している。宮城県や東北の伝統工芸品、現代作家の工芸雑貨など約200点を扱い、季節ごとに商品展開する。動画で産地の雰囲気や商品のストーリーを伝える。

 東北の百貨店では初の取り組みで、担当の未来創造ラボの山田真也さん(33)は「コロナ禍で観光客が減り、打撃を受けている作り手を盛り上げたい。宮城・東北の良さを全国発信し、販路拡大につなげたい」と話す。

 バーチャルショップを含む新たなECサイトは、約5000点だった品目を約8000点に拡充。スマートフォンでも見やすいデザインに変更し、商品の画像や製造工程など情報量を増やした。

全面改装した藤崎のECサイト

コンシェルジュ機能も高める

 売上高は2020年度、19年度に比べて実店舗が約2割減った一方、ECサイトは1・8倍に増えた。売り上げ全体に占める割合は1%前後だが、22年度は倍以上を目指す。各地の百貨店のサイトと連携し、全国からの顧客誘導も進める。

 百貨店の専門性を生かし、ギフトを贈る際のマナーや適した商品といった場面に応じた助言、ジャンルごとのお薦め品を紹介する「バイヤーズセレクト」などコンシェルジュ機能を高めた。

 宮城や東北の品ぞろえにも力を入れる。県内全24酒蔵の日本酒を購入でき、社内の利き酒師が三陸の海の幸との組み合わせなどを提案する。

 営業企画担当の高橋伸介専任課長(40)は「顧客の来店頻度が減る中、多様な販売チャンネルを用意して購買意欲を底上げしたい。商品の価値を伝え、百貨店のおもてなしの強みを生かしたい」と意気込む。

 22年度には化粧品や書籍のECサイトと同様に、青森を除く東北5県にある計17の小型店舗で商品受け取りができるようにするなど利便性を高める。

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