「菅氏の方が戦いやすかった」 自民の「顔」交代に地元秋田は複雑

 菅義偉前首相の出身地の秋田県で、衆院秋田1~3区の自民党現職と菅氏がそれぞれ並んだ「2連ポスター」が県内各地に張られている。衆院選の公示までには外され、岸田文雄首相のみのポスターに交換される予定。菅前政権で落ち込んだ党勢の回復を狙う自民党だが、秋田に限っては「菅氏の方が戦いやすかった」との声も漏れる。

岸田内閣発足後も張られている菅前首相との2連ポスター=能代市(画像の一部を加工しています)

 2連ポスターは、菅氏と各現職が弁士を務める演説会の案内。秋田1区では17日に予定されていたが立ち消えになった。自民県連幹部は「1年間の政権運営は評価できる。(菅氏に)来てほしかったのだが」と残念がる。

 県連は昨年の総裁選で、全国で唯一、党員・党友の予備選や意向調査などを実施せず、持ち分の3票を全て菅氏に投じるなど支持してきた。加藤鉱一副会長は「県民は菅氏の方に親しみを感じていた。菅氏が首相就任後、すぐに解散していたら最高の結果を得られていたかもしれなかった」と振り返る。

 野党も秋田での菅氏の存在は無視できないようだ。立憲民主党県連の石田寛代表代行は「秋田は地元出身者を優先する選挙になることが多い。菅氏は県全体に大きなインパクトを与えていた」と語る。

 岸田政権について石田氏は、各種世論調査で支持率が低調だったことを踏まえ「安倍晋三氏と麻生太郎氏の存在が見え隠れし、菅氏ほどの影響はないのではないか」とみる。

 自民県連内では菅氏の退任を前向きに受け止める意見もある。鈴木健太政務調査会長は「全国的に自民有利に働くのは岸田政権。新型コロナの対応を巡り、菅政権は何をしてもたたかれ、あのままだったら大変なことになっていた」と分析する。

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