<ネット選挙ゼミナール@仙台>1時間目/ツイッター

 インターネットを使った選挙運動が今回の参院選(21日投開票)から解禁された。ホームページにツイッター、フェイスブック…。有権者はネット選挙の各ツールとどう向き合うべきか。ネット教育に力を入れる東北福祉大(仙台市)の教授らが講師となり、在仙大学生がゼミナール形式で特性や注意点などを学んだ。ツールごとに紹介する。

萩野さん(左)の講義に耳を傾ける学生たち=仙台市青葉区の東北福祉大

短文・手軽さ、もろ刃の剣

 「××町で××時から街頭演説」「選挙カーで××町内を遊説なう」

 短文投稿サイト「ツイッター」は、ツイート(つぶやき)を瞬時に発信できる手軽さから爆発的に普及が進んだ会員制交流サイト(SNS)の一つだ。

 東日本大震災では被害状況発信や支援呼び掛けに活用され、大いに注目を集めた。ネット選挙でも誰かのツイートをより多くの仲間に紹介するために再投稿するリツイート機能などにより、スマートフォン(多機能携帯電話)やパソコンで候補者情報をほぼリアルタイムで受信可能になった。

 「ツイッターには多くの人が同時に情報を共有できる利点がある。候補者が有権者に直接触れ合う選挙運動、いわゆる地上戦にも役立てるかもしれない」

 ネット選挙ゼミ講師の東北福祉大教授萩野寛雄さん(43)=政治学=はツイッターが持つ広がりと可能性を指摘した。

 「確かにツイッターは更新の頻度が速い。近くで演説があると分かったら直接聞きに行くかもしれませんね」。東北学院大4年の氏家麻弥さん(22)は地上戦のイメージがつかめたよう。

 ホームページやブログは自分から取りに行かなければ情報を得られない。ツイッターは登録先のツイートやリツイートが自動で届く。

 受け身でも得られる情報量の多さでは各ツールの中で群を抜く。「その手軽さは、もろ刃の剣でもあります」。萩野さんは負の側面にも触れた。

 短文のメッセージは使い方次第では、耳に心地よいキャッチフレーズを繰り返すだけの「ワンフレーズポリティクス」を助長しかねない。

 自民党が圧勝した2005年衆院選で、郵政民営化の是非を二者択一で迫った小泉純一郎元首相の手法として知られる。

 東北大3年の佐藤優司さん(20)は「政党や候補者が深い議論を遠ざけ、情に訴えることも考えられる。有権者は流されず、冷静に考える姿勢を持たないと」と語る。

 参院選で政党党首らの「成り済まし」とみられるツイートも発覚。ネットを適切に使う能力(リテラシー)が問われる。

 「投票先を選ぶ判断材料は増えるが、あふれる情報を取捨選択しなければならない」。1時間目を終え、学生たちは認識を共有した。

[ツイッター]思ったことや伝えたいことを140字以内で投稿、ネット上で共有するサービス。名称は「(鳥が)さえずる」の意味。2006年に米国で始まった。登録が必要だが、利用は無料。ネット選挙の解禁で政党や候補者、有権者はツイッターによる投票呼び掛けなどが可能になった。

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