(109)稲刈が終り大きな闇となる/伊藤 政美(1961年~)
それまで黄金の波をたたえていた田んぼは収穫の時期を迎え、ある日を境にぽっかりとした暗がりになります。残るのは、まだ湿り気を帯びる黒い地面と、乾燥させられる稲の束だけです。天日干しの方法は地方によってさまざまで、私の地元では「ほんにょ」で稲を干しますが、昨今はコンバインによって刈り取りと乾燥が一度に…
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