(110)戦争がはじまる野菊たちの前/矢島 渚男(1935年~)
一句の中に戦争と野菊が対置されている。破壊の極みと可憐(かれん)で儚(はかな)いもの。太平洋戦争開戦当時幼かった作者、「野菊たち」は野の花を摘む少年少女たちを想起させる。その歴史認識は、このままでは…
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