街路樹の落ち葉、どう片付けるの? 杜の都・仙台、冠水やスリップの原因にも

 約5万本の街路樹(3メートル以上の高木)が立ち並ぶ杜の都・仙台が本格的な落ち葉の季節を迎えた。落ち葉をかさかさと踏みしめながら歩けるのは晩秋の風情ならでは。その半面、片付けは一苦労だし、道路冠水や交通事故の原因になる。どのように清掃されているのか調べてみた。(編集局コンテンツセンター・佐藤理史)

ケヤキ166本が並ぶ定禅寺通=12日、仙台市青葉区

 「掃いても掃いてもきりがないね」。今月中旬、勾当台公園(青葉区)に近い歩道で、市から委託を受けた作業員が落ち葉を集めていた。乾いていれば、まだ良い。雨が降った後は悲惨だ。「落ち葉が路面に張り付き、竹ぼうきでは思うように集められず、もっと大変」と嘆く。

ぬれた落ち葉を集めるのは一苦労だ=10日、仙台市青葉区の仙台三越前の歩道

 森の中なら虫や微生物によって分解されて数年で土に返るが、街中ではやっかいだ。排水溝に詰まれば、雨の日に道路が水浸しになる。ぬれた落ち葉から油分がしみ出し、自動車などがスリップする原因にもなる。愛宕上杉通のイチョウは特に滑りやすいという。

 「家の前に吹きだまった落ち葉をどかして」「街路樹の落ち葉で雨どいが詰まった」「ギンナンが臭い」。毎年この時期、行政には市民からの苦情が相次ぐ。

悪臭やスリップ事故の原因にもなるイチョウ(写真を一部加工しています)=9日、仙台市青葉区五橋1丁目

 宮城総合支所管内を除く青葉区は、道路清掃に年間約1億6000万円を費やす。落ち葉の撤去が主となる10~12月には3カ月だけで半額以上の8750万円(2020年)を投じ、出動回数を増やしている。

 このうち車道(総延長239キロ)には約5000万円を要する。散水車、路面清掃車(ロードスイーパー)など複数台を使い、車通りの少ない夜間に実施する。歩道(100キロ)は小型の清掃車や人力で行う。

道路清掃を行う散水車やロードスイーパー(株式会社環境施設提供)

 期間中に集まるごみは車道と歩道を合わせて約90トン。45リットルごみ袋で重さ約3キロとすると、ざっと3万袋分に上る。収集後はごみ処理施設で焼却する。

 このほか、市はボランティアで集めたごみを入れる「地域清掃ごみ袋」を無料配布する。20年10~12月の市全域での配布数は45リットル袋12万2000枚、20リットル袋2万枚。家庭ごみ減量課の担当者は「多くは落ち葉の掃除に使われているのではないか」と推測する。

落ち葉を集める作業員=12日、仙台市青葉区本町3丁目

 青葉区道路課の菊地雅久専門員は「予算に限りがあり、行政だけで全ての落ち葉を撤去するのは難しい。沿道や地域の住民には、ぜひ力を貸してもらいたい」と協力を呼び掛ける。

 市野草園によると、掃除しきれず道路に残った落ち葉はちりぢりになり、風に飛ばされるとみられる。

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