「学費全額免除」提示し勧誘か 仙台大漕艇部監督 元部員ら「だまされた」

仙台大=宮城県柴田町

 仙台大漕艇(そうてい)部監督の教授がパワーハラスメントを指摘されている問題で、教授がスポーツ成績優秀な高校生に入学を勧誘する際に「学費全額免除」を提示し、実現しなかったケースが複数あることが、漕艇部経験者への取材で分かった。経験者の1人は「だまされたように感じる」と証言する。

 複数の関係者によると、主に夏のインターハイ会場で本人や家族、コーチらに監督が「学費を全額免除にするので仙台大に来て下さい」などと声を掛けたという。文書はなく、口頭での勧誘だった。

 漕艇部経験者らは、他大学からの勧誘もある中で「全額免除が確約されている」と考え仙台大を選んだ。ところが、秋になって進学の意向を伝えると、監督から口頭で「全額免除はできない」と告げられたという。いずれの経験者も他大学の勧誘を断っていたため、最終的に仙台大に「半額免除」で入学せざるを得なかった。

 仙台大は競技成績が優秀な生徒を対象にスポーツ奨学生を設けている。成績に応じて学費の全額、半額、4分の1の免除がある。奨学生の決定権者は学長で「監督が単独で決めることはできない」(仙台大)という。

 漕艇部経験者は「だまされたような気がする。抗議すればレギュラーから外される恐れもあり、泣き寝入りするしかなかった」と話した。

 仙台大は「指摘のような事実は承知していない。監督だけで学生に授業料免除を約束することはない」と回答した。

 監督のパワハラ疑惑を巡っては、元部員の男性(21)が重度のストレス反応を発症したとして監督と大学側に損害賠償を求め、仙台地裁で争っている。

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