「頭腐ってる」 仙台大漕艇部でパワハラか 監督らを学生が提訴

漕艇部監督の教授が勤務する仙台大=宮城県柴田町(写真の一部を加工しています)

 1984年ロサンゼルス大会など五輪ボート競技に3大会連続出場し、日本代表のヘッドコーチ(HC)も務めた仙台大漕艇部監督の教授(58)が学生にパワーハラスメント行為を指摘されていたことが、河北新報社の取材で分かった。学生は深刻なストレス障害を発症して大学に退学届を提出した。

重度ストレス障害に

 学生は現在、愛媛県内の実家に戻っている。大学側と漕艇部監督の教授に約4400万円の損害賠償を求める訴えを、松山地裁今治支部に起こした。

 訴状などによると、教授は2019年4~9月、部活でミスをした学生に「君はばかか」「君の頭は腐っているんだ」「お前のようなコックス(舵手)は必要ないんだよ」と怒鳴りつけたり、ささいなことで部員全員の前で謝罪するよう強要したりした。

 監督の部屋に呼び出した際には、ノックや返事の仕方などに難癖を付けて机をたたきながら説教し、約20分間立たせて放置したこともあった。

 恒常的な叱責(しっせき)によって学生は教授を前にすると動悸(どうき)や過呼吸気味になり、19年10月に退学届を提出。その後、重度ストレス反応と適応障害と診断され、20年12月に精神障害者保健福祉手帳(2級)の交付を受けた。「一般就労継続が困難なレベル」という。

 学生は「監督は五輪選手であり、コーチでもあったので信用していた。裏切られた。自殺を考えるほどつらかった」と話す。

 教授はロサンゼルス、ソウル、バルセロナの五輪3大会に連続出場し、12年ロンドン五輪では日本代表のHCを務めた。仙台大でスポーツ指導の基礎などを学生に教え、アイリスオーヤマのボート部では五輪代表の指導にも当たる。

 教授は河北新報社の取材に「裁判を通して(事実関係を)明らかにする」と回答。松本文弘副学長は「学生と見解が異なる部分がある。裁判で明らかにしたい」と語った。

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