東北楽天、ユーチューブ登録者増へ奮闘 担当者におすすめ動画を聞いてみた

練習の様子を配信するためバックネット裏で準備を進める舟越さん(右)と渡辺さん=楽天生命パーク宮城

 プロ野球東北楽天が動画投稿サイト「ユーチューブ」で、球団運営チャンネルの登録者を増やそうと奮闘している。今季開幕前に力を入れ始め、選手の素顔に迫ったり、裏方仕事に密着したりと、幅広い題材をファン向けに配信している。28日現在の登録者数は約9万5000人。10万人到達でユーチューブから表彰される「銀の盾」獲得を年内の目標に定め、ラストスパートに入る。(スポーツ部・斎藤雄一)

手探りで学び800本公開

 新型コロナウイルス禍で観客動員に制限がかかる中、球団はチームの様子を伝えようと動画配信を強化した。最低でも毎日1本のペースで投稿を継続し、今年3月から計約800本の動画を公開してきた。

 選手が日替わりで発声役を務める試合前の円陣、ドラフト会議当日のスカウト陣の表情など、なかなか見ることができない場面がめじろ押しだ。米大リーグから8年ぶりに復帰した田中将大投手の加入も追い風となり、登録者数は開幕前から4万6000人近く増えたという。

 動画制作は10人の球団職員でつくる「ソーシャルメディアグループ」が担っている。現場の広報や球場演出のスタッフら兼務者が多い中、専任で企画立案や編集に取り組むのが舟越美緒さん(27)と渡辺颯俊(はやと)さん(26)だ。

 2人は昨年まで営業担当。登録者100万人越えで「金の盾」を手にした人気ユーチューバーを参考に、BGM選びやテロップの付け方を手探りで学んだ。舟越さんは公式チアリーダー「東北ゴールデンエンジェルス」やマスコット、渡辺さんはアカデミーやスタジアムグルメに焦点を当てた動画を主に担当する。

グラウンドキーパーに密着~職人たちの1日~

縁の下の「仕事人」に光

 2人におすすめの動画を聞いてみた。

 (1)【完全再現】「Pecori Night(ペコリ ナイト)」エンジェルス&スイッチーナVer.
 お笑いコンビ「ガレッジセール」のゴリさん扮(ふん)する「ゴリエ」の大ヒット曲を東北ゴールデンエンジェルスが踊っている。「ミュージックビデオを完全再現しました。イーグルスファン以外にも広まり、登録者が一気に200人くらい増えました」と舟越さん。グラウンド上やグッズショップなど、楽天生命パーク宮城(仙台市宮城野区)のさまざまな場所でカットを集めた力作で、ゴリさん本人からも反響があったという。

 (2)【球団初!】グラウンドキーパーに密着~職人たちの1日~
 天候に応じた散水やマウンド整備、練習用具の後片付けなど、縁の下で活躍する仕事人たちに光を当てた。午前中から、試合終了後に行う真夜中の作業までカメラを回し続けた労作。

 (3)「スカウトってどんな仕事?」~沖原スカウトに密着~
 関東エリアで新人発掘を担う沖原佳典スカウトの一日を追った。必需品や選手を評価する際のチェックポイントを聞いている。渡辺さんが初めて制作した動画で、「沖原スカウトは今年のドラフト会議で1位指名された吉野創士選手の担当スカウト。一度でも二度でも見てほしい」とPRする。

「スカウトってどんな仕事?」〜沖原スカウトに密着~

Aクラス入りへまずは10万人

 登録者10万人に向けてアイデアは尽きない。12月4日に楽天生命パーク宮城で開かれるファン感謝祭では、担当者が入れ代わり立ち代わりで「24時間配信」に挑戦する。前日夕方に始まり、夜に選手寮で若手選手たちに質問企画を実施。深夜帯には人気動画百選を一挙放送する。感謝祭当日は担当者が球場内に散らばり、多彩なイベントを余すことなく伝える。

 さらなる野望もある。プロ野球12球団の公式チャンネル登録者数を比べると、東北楽天は11位。セ・リーグは巨人の50万4000人が群を抜くが、パ・リーグは4球団が10万人台と競り合っている。渡辺さんは「パ・リーグ6球団の中で上位三つに入りたい」とAクラス入りを夢見る。舟越さんは「球場に来てくださる層と、動画を見てくださる層は違う。最終的には動画をきっかけに、スタジアムに足を運んでいただけるようにしたい」と戦略を練る。

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