東洋ワーク、建設エンジニア派遣強化 テクノコムを完全子会社化

 人材派遣業の東洋ワーク(仙台市)が13日までに、東北地域で建設エンジニア派遣を手掛けるテクノコム(同)の全発行株式を取得、完全子会社化した。建設人材のニーズが全国的に高まる中、テクノコムの人的資源を生かして事業エリアを全国に拡大。他の派遣分野や警備業との相乗効果により、施工管理など建設エンジニア派遣で5年後に現状の3倍に当たる従業員300人、売上高30億円の達成を目指す。

 テクノコムは宮城県を中心に物流業を展開するロジコム(仙台市)の関連会社として2016年4月に発足し、1級土木施工管理技士を中心に従業員約110人を抱える。東北に本社を持つ建設業向け派遣事業者としてトップクラスの事業規模を誇り、大手ゼネコンとの取引で急成長した。21年3月期の売上高は約8億3000万円。

 首都圏など域外も含めた展開を模索する中、ロジコムの物流事業強化に注力する目的もあり、警備業で大手・中堅ゼネコン約1000社と取引する東洋ワークに譲渡を打診。5月下旬から交渉を進めてきた。

 小山幸也社長(ロジコム社長)は「東洋ワークが成長の力となり、今まで入り込めなかった取引を一気に伸ばせる。社員も安心して働ける会社に引き取ってもらえた」と話す。10日の子会社化後も菅原正秀東洋ワーク副社長とともに代表取締役を務め、来春以降は役員として残る予定。

 一方、東洋ワークはこれまでニーズに対応しきれなかった建設人材派遣を強化することで、警備業や他分野の人材派遣との相乗効果を狙う。須佐尚康会長は「いい決断をしていただいて本当にありがたい。首都圏や大阪はエンジニア不足。全国に事業拡大する方策がある」と強調する。

 今後は海外拠点での外国人技術者の採用強化と同時に、従業員のキャリアアップ、技術力向上を図る教育体制を来春までに整備し、中途・新卒人材の育成を進める。ロジコムとの物流分野の連携も視野に入れる。

 東洋ワークの猪又明美社長は「老朽インフラの改修など、社会課題への対応にはエンジニアが不可欠。『育ての親』として企業の成長と従業員の人材育成に努め、東北の発展につなげていきたい」と話す。

須佐会長(右)、猪又社長(左)と握手を交わす小山社長

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