除雪車基地をスケボーパークに 出動で空いたスペース有効活用

冬期間限定のスケートボードパークで競技を楽しむ利用客。五輪選手の活躍に刺激を受けた子どもの姿も目立つ
積雪シーズン以外は除雪車が格納されている車両基地(山形県提供)

 山形県が所有する除雪車を格納する車両基地が冬期間、スケートボードパークとして開放され、人気スポットとなっている。車両の出動で空いたスペースを活用する県の社会実験の一環で、受託した建設会社が運営。東京五輪での日本代表の活躍も追い風となり、愛好者が積雪の影響を受けずスケボーを楽しんでいる。

 社会実験は2019年から、山形市西崎の西田車両基地を対象に実施。作業のため除雪車を業者に貸与する毎年12月から翌年3月まで空いた格納庫約1300平方メートルを貸し出す事業で、公募に応じて受託した2業者が運営に当たる。

 矢萩土建(村山市)は約730平方メートルを活用し、ボードパーク「THE WEST BASE」を開設。競技種目のストリートで用いられるボックスやバンクなどを設け、1人500円で利用できる。コンクリートで固めた滑りやすい路面が特長だ。

プロスケーターも訪問

 競技歴25年の腕を持つ同社営業部の矢萩翔一部長(38)は「雪の多い山形は冬に屋外の施設が閉鎖される。天候に関係なく、思う存分滑れる環境をつくりたかった」と語る。

 口コミで人気が広がり、利用者は19年度の766人から20年度には936人まで増加。宮城、福島両県からも訪れた。常連客の一人で村山市のプロスケーター松木愛瑠(あやる)さん(24)は「開設前は冬場に広々と滑れる場がなく、技術を磨くのが難しかった。すごく良い環境だ」と喜ぶ。

 スケボーは今夏の東京五輪で初めて実施競技に採用され、日本勢が男女で金メダルを獲得するなど躍進した。「影響を受け、子どもたちが多く訪れるようになった」と矢萩部長。今季オープンした2日以降、大人に交じってトリックに挑む姿が目立つ。

 同様の車両基地は県内に約20カ所ある。ボードパークがある基地の別の一角は、屋内駐車場をタイムズ24(東京)が運営する。

 矢萩部長は「自転車競技やフットサルなど幅広い用途が考えられる。民間の力で行政の施設を有効活用する動きを広めたい」と意欲的だ。県道路保全課の担当者は「社会実験の状況を見て今後の展開を検討したい」と話す。

 ボードパークの営業日などは「THE WEST BASE」のホームページに掲載されている。

THE WEST BASEのホームページ
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