(147)さぼてんにやつと日当たる風邪のけふ/大塚 凱(1995年~)
「さぼてん」も歳時記の夏に載っているが、この句の場合は「風邪」で冬季。1人暮らしで忙しければ普段は朝に、カーテンを開ける暇も必要もない。しかし、風邪をひいて寝込んでみると、少し具合が落ち着けば家の中…
関連リンク
- ・(146)雪催(もよ)ふ琴になる木となれぬ木と/神尾 久美子(1923~2014年)
- ・(145)油断せしところより滝凍てにけり/衣川 次郎(1946年~)
- ・(144)仮の世の修羅書きすすむ霜夜かな/瀬戸内 寂聴(1922~2021年)
- ・(143)熱燗(かん)や討入りおりた者同士/川崎 展宏(1927~2009年)
- ・(142)途中から大白鳥となる時間/石母田 星人(1955年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。