(153)へろへろとワンタンすするクリスマス/秋元 不死男(1901~1977年)
戦争中、俳人、東京三は<冬空をふりかぶり鉄を打つ男>といった句の「鉄」は資本主義の比喩だろう、共産主義的である、と不当に投獄された。新興俳句弾圧事件である。戦後、京三は「不死男」と号を変え、獄中で作…
関連リンク
- ・(152)祷(いの)りは歌に歌は祷りに聖夜更(ふ)く/下村 ひろし(1904~1986年)
- ・(151)日向ぼこばかりしてゐること苦手/小池 康生(1956年~)
- ・(150)米袋ひらいて吹雪みせてあげる/渋谷 道(1926年~)
- ・(149)冬天や北に棲(す)むほど熱き肌/対馬 康子(1953年~)
- ・(148)東京の翳を濃くして六花(むつのはな)/吉野 秀彦(1959年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。