(150)米袋ひらいて吹雪みせてあげる/渋谷 道(1926年~)
何キロの米袋だろうか。2キロなんてかわいい代物ではなく、30キロの大きな袋を想像した。担いでいるのではなく、土間か何かに置いてあるのをさっと開いた。勝手口の外にはびゅうびゅうと吹雪。おお、寒いねえとお米に話しかける様子には、お米への感謝と愛情が想像される。だが、ただ楽しいだけの句ではない。昔の冬の…
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