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(149)冬天や北に棲(す)むほど熱き肌/対馬 康子(1953年~)

 冬天から吹き下ろす冷たい北風に吹かれて、ほっぺたが真っ赤に染まる。寒さの厳しい北国に暮らす人ほど、かえってその体が熱を発するというのは実感がある。与謝野晶子の有名な短歌に<やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君>があるが、試みに比較してみるとどうだろうか。晶子の歌に比べこの句は乾い…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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