2021年4月の低温と降霜が山形県内の果樹に甚大な被害をもたらしたことを受け、上山市と山形大は独自開発した果樹栽培支援システム「かるほく」の機能強化を進めている。システムは当時、凍霜害の恐れを警告表示したものの、被害は大きく予想を上回った。適切な時期に注意をさらに喚起し生産者の対策につなげられるよう改良と普及を目指す。
システムは果樹栽培に必要な気象情報などを山形大が分析し、生産者のスマートフォンに表示する仕組み。市内で約120の農家や農業法人が利用する。3月にアプリを無料公開後、間もなく凍霜害が起きた。
凍霜害の危険性を知らせる機能は、気温が午後8~10時に3度を下回ると作動する。4月にも作動したものの、被害は市内でも広範囲に及んだ。開発した奥野貴士山形大准教授(生物物理学)は「生産者がもっと早く対策を打てるようなシステムが必要だ」と改善の余地を認める。
山形大はシステムの改善に役立てようと、精度の高いプログラムを表彰するコンテストを7~12月に実施した。
最優秀賞に選ばれた理学部3年の阿部優生さん(20)は、午後3時50分までの気象データで翌朝の最低気温などを予測するプログラムを作った。実用化されれば、従来より早く夕方に注意を促すことができる。
機能強化では、地域の特性に合わせて情報を提供することも課題だ。
市内で被害が大きかった平地の細谷地区の果樹農家木村圭吾さん(38)もシステムを利用する一人。凍霜害で名産の干し柿用の紅柿は収量が例年の半分程度に落ち込んだ。サクランボも約3割にとどまり「今までにない経験」と振り返る。
一方、被害がほとんどない地域もあった。山間部の権現堂地区で柿、ラ・フランスなどを作る斎藤惇弘さん(32)は「被害は若干。特に対策もしなかった。大雨の情報の方が大事かもしれない」と言う。
気温データは現在、市内7カ所にある温度計で10分ごとに記録している。上山市は来年度、2カ所を増設し、観測態勢を拡充する予定。奥野准教授は「費用対効果を見極めながら、細かな地区ごとに情報を集めたい」と話す。
改良したシステムの提供は来春を見据える。改良作業には、コンテストに参加した阿部さんと理学部4年の国分雄大さん(22)の学生2人も携わるという。
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