(161)玄関に風の訪れ寝正月/阿部 みどり女(1886~1980年)
正月ではあるが、平常心そのものの「寝正月」。淡々としているが、寝正月がユーモラスでもある。とはいえ、しみじみとしたものも感じさせる「風」である。離れて住む普段会えない人が来ないかな、という思いもある…
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。