盛岡市役所、現地建て替えか移転か 候補地の特長まとめ年度内に報告書

盛岡市内丸地区にある築59年の市役所本庁舎本館

 盛岡市が市役所本庁舎の建て替えに向けた議論を本格化させている。焦点は本庁舎の位置で、現在地が含まれる中心部の内丸地区、JR盛岡駅西口や旧都南村寄りの盛南地区への移転案などがささやかれる。市は年度末までに候補エリアの特長などをまとめた報告書を公表する方針だ。

盛南地区に待望論

 本庁舎は地上8階地下1階の本館(築59年)と地上8階別館(築37年)で構成される。2010~13年度に耐震工事を実施したが、延命は20年程度。立地場所は中津川沿いにある洪水浸水想定区域で、地下1階にある非常用電源の水没が懸念される。駐車場も計85台と少ない。

 現在は、三つの分庁舎や玉山総合事務所、上下水道局などが分散立地。本庁舎の建て替えとともに、窓口サービスを一元化する狙いもある。

 新庁舎の建設地はかつて、旧都南村寄りの盛南地区が最有力だった。市が07年、高額を理由に用地取得を断念した後、議論は停滞。市は昨年5月、「位置について幅広く検討する」と建て替え場所の見直しを明確化した。

 ただ、盛南地区周辺では「移転待望論」が残る。旧都南村との合併協定書に「最適地」との記述があるためだ。旧都南村出身の市議は「約束は簡単に変えられるのか」と疑問視する。

盛岡駅西口も浮上

 市によると、市民からは盛岡駅西口の市有地約1万3000平方メートルも候補に挙げられているという。利便性は高いが、洪水浸水想定区域と重なる。

 内丸地区は、市役所を含め、多くの建物が築50年超。どう建て替え、再配置するかが課題となっている。策定が進められている将来ビジョンでは「市が総合調整する」としている。

 市は年度内に報告書をまとめ、パブリックコメント(意見公募)を実施後、23年度以降に規模や立地場所を決めるための基本構想策定委員会を設置する。

 谷藤裕明市長は「建て替えにはさまざまな意見があり、大きな課題だ。幅広く意見を聞いて検討を進める」と話す。

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