握手もグータッチも駄目、ハグ論外 「対コロナ」と闘う南相馬市長選両陣営

 23日投開票の福島県南相馬市長選が、かつてない事態に見舞われている。再選を目指す現職門馬和夫氏(67)の新型コロナウイルス感染が19日に判明し、陣営は候補者不在で選挙戦を続けなければならなくなった。対する前市長桜井勝延氏(66)陣営も「ひとごとではない」と警戒を強める。両陣営は「対コロナ」の厳しい闘いにも直面している。

新型コロナ禍での市長選が繰り広げられている南相馬市

 「選挙事務所への出入りも禁止したいくらいだがそれはできない。大変な世の中になりました」。桜井氏陣営のスタッフが困った様子で話す。

 20日朝からアルコール消毒と検温を事務所外のテーブルで実施。事務所のドアに近づく人がいると、中からスタッフが出てきて額に体温計を近づける。名前の記入も必須で、書かない人はたとえ運動員であっても入れないという。

 候補者と有権者との接触にも細心の注意を払う。「握手もグータッチも駄目。ハグしようとする支持者もいるが、論外です」と事務所のスタッフが説明する。

 消毒や検温などの厳しい対策は門馬氏陣営も同様。選挙事務所などをしっかり消毒して、20日の運動をスタートさせた。スタッフらの中には自宅待機中の濃厚接触者もいたため、新たな運動員に交代した。

 選挙対策本部の責任者は「予想外の事態。投票日まで候補者は何もできなくなった。代わりに、応援してくれる地元の県議や市議に選挙カーに乗ってもらって運動を続けたい」と話す。

 20日、市中心部を回っていた選挙カーからは「(候補者)本人不在となりましたが、残ったスタッフで戦ってまいります」という声が聞こえてきた。

 福島県選管によると「立候補者が選挙期間中に体調を崩したりすることはあったが、新型コロナの感染は初耳。県内はもちろん、全国的にも聞いたことがない」という。市内では今月に入って一気に新型コロナが広がり、20日までに62人が感染。21日に飲食店の時短営業も始まる。

 ◇南相馬市長選立候補者
門馬 和夫67市長    無現
桜井 勝延66農業    無前

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