<NPOの杜>新たな価値創る拠点に/みやぎNPOプラザ20年

みやぎNPOプラザの20周年記念フォーラム
2001年に開館したみやぎNPOプラザ

 宮城県内のNPO活動を総合的に推進するための中核拠点として県が設置し2001年4月、仙台市宮城野区に開館した「みやぎNPOプラザ」。指定管理者の認定NPO法人杜の伝言板ゆるるは昨年12月5日、20周年記念フォーラムをプラザで開催。NPOとプラザの20年を踏まえ、今後の課題や役割について認識を深めました。

 認定NPO法人日本NPOセンター顧問の山岡義典さんが基調講演し、NPOを育んだ20年間の社会を振り返り、非営利法人制度の変遷と公益概念の変化について話しました。

 NPO法はボランティア元年とされた阪神淡路大震災などを機に1998年に施行。ボランティアをはじめ市民の自由な社会貢献活動の拡大が公益の増進につながるとする「市民公益」の概念をベースに、NPO法人が生まれました。

 ここまでのNPOについて山岡さんは「20年でNPOへの社会の認識は進んだが、NPOの市民活動への情熱が失われてきた」と指摘。2020年代は「デジタルネーティブ世代」の台頭で、新しい運動の時代になるだろうと期待し「楽しい未来に挑んでいく情熱を持ち続けてほしい」とエールを送りました。

 次いでプラザを長年活用してきた団体代表らゲスト3人が活動を紹介。NPO法人ミヤギユースセンター理事長の土佐昭一郎さんは、プラザ開館時は認知度が低かった不登校の児童生徒へのサポート普及と、啓発活動に尽力した経験を話しました。プラザで培った団体のネットワークを大切にすることで20年もの間、団体を続けられたと話し、今後は新たな価値を創造したいと抱負を語りました。

 認定NPO法人杜の伝言板ゆるる顧問で、プラザの指定管理者として長年館長を務めた大久保朝江さんは、開館時の経緯などを説明。プラザは当初、官民の運営協議会が運営し、5年目からはNPOが運営しています。大久保さんは「NPOが多くの市民と共に社会変革を目指す力をつけていけるよう、プラザに期待している」と強調しました。

 最後に認定NPO法人底上げ理事長の矢部寛明さんは、東日本大震災を機に始めた学生への学習サポート活動から、若者が地域に主体的に関わる環境づくり活動へとシフトした経緯を紹介。高齢化が急激に進む地域で若者が地元への愛着を持ち活躍できるよう、「価値の再定義」を公教育とともに実施していくと決意を述べました。

 フォーラムはオンラインでも開かれ、関心のある市民が県外や海外からも集いました。意見交換では「若者との協働を」「情報発信を大切に」などと熱い思いが交わされました。

 みやぎNPOプラザは、NPOがますます盛んに活動できるよう県内の関係機関と連携し、NPO支援に力を入れていきます。(認定NPO法人杜の伝言板ゆるる 小野寺真美)

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