<とびらを開く>みやぎアピール大行動実行委員会 障害者との共生訴え

みやぎアピール大行動の集会=9月23日、仙台市青葉区のせんだいメディアテーク
仙台市中心部での行進。先頭の車いすが及川さん、続く車いすに鷲見さん=仙台市青葉区一番町

 障害者や支援者が自ら声を上げ、行動を起こす「みやぎアピール大行動」は今年9月、仙台市青葉区の集会と行進で15回の節目を迎えました。障害者支援の制度改善を求め、障害のあるなしや障害種別を超えて誰もが集える場として毎年続けられ、現在39団体が参加しています。実行委員会代表の鷲見俊雄さんと、3代目事務局長の及川智さんに意義や課題を伺いました。

 大行動が始まったのは、障害者自立支援法の施行1年後の2007年3月。青葉区のアエルに450人の障害者や家族、支援者が集い、中心部を練り歩きました。支援法は障害福祉サービスの利用を原則1割負担としたため「障害者の生活に必要な支援に、負担を課すのはおかしい」と全国的な反対運動が起こり、宮城も呼応したのです。

 鷲見さんは03年に東京・日比谷公園で支援の上限に反対する全国的な運動に参加し、国会で委員会も傍聴。全国から車いすで集まった多くの仲間に勇気をもらったといいます。その後、宮城県での運動の中心となり「支援法のおかげで、みんなが結集できた。当事者の思いを示すことができ、逆にありがとうと言いたい」と、障害者がまとまって声を上げられたことに意義を見いだします。

 「障害種別によって埋もれてしまっていた声を、出さなかったことが問題だった。今はアピールで声を上げ、みんなで共有し改善していこうと行動している」とも強調します。

 仙台市中心部の行進に加え、大行動のもう一つの柱は、障害者福祉の問題点の改善を求める要望書とアピール文を県や同市に提出することです。知事や市長と面談の機会を持って「直接交渉」を続けています。

 16年4月に施行された障害者差別解消法は「障害を理由として被る不利益を社会全体で減らし、なくしていく」ことを目指しています。宮城県はその後、障害当事者や多様な県民との話し合いを重ね、今年4月には「障害を理由とする差別を解消し障害のある人もない人も共生する社会づくり条例」と「手話言語条例」が施行されました。

 及川さんは今後の課題を「差別の話は昔からある。社会に参加しにくいシステムを皆が共に変えていくことが肝だと思っている」とみています。「僕らにとって街中などの段差はとても大きな問題。いろんな場面で引っ掛かるものは人それぞれに違う。その引っ掛かりや違いを解消することを一緒に考えていくことが一番かな」と話します。

 ともに考えるため耳を傾け、じっくり話を聞く機会がもっと必要だと感じました。(NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター 青木ユカリ)

◎参考情報

みやぎアピール大行動実行委員会
事務局所在地 仙台市宮城野区松岡17の1の102(パンとクッキーの店・コッぺ内)
連 絡 先  鷲見090(9740)7799。ファクスは022(299)1279、電子メールはappeal318@hotmail.co.jp
ブ ロ グ  https://blog.canpan.info/miyagidaikoudo/

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