芥川賞の石沢麻依さん 宮城県と仙台市が表彰

 宮城県と仙台市は28日、東日本大震災を題材にした小説「貝に続く場所にて」で昨年7月、第165回芥川賞を受けた仙台市出身の石沢麻依さん(41)を表彰した。石沢さんはドイツ在住のため、県庁での贈呈式にはオンラインで参加した。

表彰を受け、3人の贈呈者と記念撮影に臨む石沢さん(画面)

 特別表彰した遠藤信哉副知事は「本県出身者で30年ぶり2人目となる受賞の快挙は、県民にとっての誇り。受賞を励みにますます活躍してほしい」と祝福。郡和子市長は「賛辞の楯(たて)」、赤間次彦市議会議長も特別表彰を贈った。

 石沢さんは「自分の中にあるさまざまな感覚や記憶と対話し続けたい。これからも自分の言葉と自分のやり方で、小説を書くことを苦しみつつ楽しみ、全力で向き合っていく」と抱負を述べた。

 贈呈式後の取材で、石沢さんは受賞第1作について「もう少しで書き終えて、いつかお届けできるはず」と話した。震災のテーマに関しては「タブー視でも使命感でもなく、ただ自分の中で、あの時の時間や場所をどう考えるのか問い続ける。記憶の痕跡をまた掘り進めるのがいつになるか分からないが、しばらくは書けないかもしれない」と語った。

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