(218)春風や地球は海をみなぎらせ/小田島 渚(1973年~)
私は東日本大震災以降、春の海はただ穏やかではなく、まだ波も高く寒いことを改めて意識するようになった。遠目には一見穏やかに見えても、風が強く吹き、地底ではマグマがたぎっている。地球は大いなるエネルギー…
関連リンク
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。