(216)掃除機を動かすまでの春うれひ/津高 里永子(1956年~)
漢字だと「春愁」。春に感じる物憂さを指します。暖かくなり身も心も活動的になってくる春ですが、気持ちが落ち着かず理由もなくふさぎ込んでしまうのも春です。秋には「秋思」がありますから、古来より季節の変わ…
関連リンク
- ・(215)如月の笑ふとき子はタンバリン/西川 火尖(1984年~)
- ・(214)蘆牙(あしかび)や三千六百五十日/高野 ムツオ(1947年~)
- ・(213)人を恋ふたび芽柳の濃くなりぬ/藤本 美和子(1950年~)
- ・(212)啓蟄の次々にピザ焼けてきし/舘野 まひろ(2001年~)
- ・(211)土に頬あてて仔(こ)猫の昼寝かな/長谷川 櫂(1954年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。