(229)蝌蚪(かと)乱れ一大交響曲おこる/野見山 朱鳥(1917~1970年)
蝌蚪は、おたまじゃくしのこと。春の池で卵から孵化(ふか)して尾が生え、たくさんの小さな命が乱れ泳ぐ。その様子をじっと見ていた作者は「一大交響曲」だと聴覚でとらえた。そういえば音符はおたまじゃくしとも…
関連リンク
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- ・(225)春炬燵うしろすがたのみんな無垢/成井 惠子(1937年~)
- ・(224)しじみ食べる手つき好きだった/出雲 にっき(2001年~)
- ・(223)水草生(みくさお)ふ被曝史のまだ一頁(ページ)/大河原 真青(1950年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。