ウクライナ在住だった元日本兵で岩手県洋野町出身の故上野石之助さんの家族4人が、同町の親族のもとに避難している。ウクライナ北西部で暮らしていた上野さんの長女や孫たちで、10日に同町に到着した。4人は19日、町役場を訪れ感謝の気持ちを伝えた。ロシアの侵攻が続く故郷を思いやり「一日も早い事態の終結を願っている」と語った。
避難したのは、上野さんの長女ザイチュック・ナージャさん(60)と長男の妻ロハチョーバ・レーナさん(46)。レーナさんの双子の男児でいずれも7歳のウエノ・セミョン君とウエノ・マクシム君。
首都キーウから西に130キロのジトーミル市で暮らしていたが、ロシア侵攻後にポーランドに退避した。レーナさんは「眠れない日が続いた。寒くて、心がすさむような生活だった」と振り返る。
家族は洋野町に住む上野さんのおい、幸夫さん(75)一家と連絡を取り合っていたことから、日本への避難が決まった。レーナさんは「多くの人から食事や花を頂き、快く接してもらった」と喜ぶ。双子の子どもは今秋就学予定だといい「地域の人たちと交流させたい」と話す。
上野さんは陸軍兵士として樺太(現ロシア極東サハリン)へ渡り、終戦後に行方不明となった。2005年に妻の出身地ウクライナで生存が確認された。06年に一時帰国。63年ぶりに洋野町に帰郷した。13年に91歳で亡くなった。
ナージャさんは「日本のことはよく話していた。一時帰国できたことを『おとぎ話のようだった』と言っていた」と父の思い出を語った。
上野さんの長男で一時帰国の際に洋野町を訪れたアナトリーさん(53)はウクライナにとどまり、人道支援に取り組んでいるという。幸夫さんは「家族は毎日、心配して電話で連絡を取っている」と案じた。
19日は上野さんが16年前、日本に一時帰国した日に当たる。町役場では折り鶴で作ったウクライナ国旗が4人を歓迎した。仲間と共に制作した梨木和子さん(73)は「戦争終結を祈り作っていたら、家族が避難してくると聞いた。無事で安心した」と話した。
岡本正善町長は「上野さんが残したご縁。生活に支障のないよう精いっぱいサポートする」と述べた。
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