ピッチからリングへ 元青森山田高サッカー部員がプロレスラーに

 強豪として知られる青森山田高サッカー部に昨年春まで所属した青森県田舎館村出身の山谷璃空(りく)さん(19)が5日、プロレスラーとして故郷でデビューする。みちのくプロレス(岩手県滝沢市)のマスクマンで、リングネームは古里への思いを込め「山谷林檎(りんご)」と名乗る。躍動の舞台をピッチからリングに移しての念願のデビュー。「育ててくれた皆さんに元気と勇気を届けたい」と張り切る。

デビュー戦に向け、スパーリングする山谷さん(左)。右奥はMUSASHI選手=4月21日、滝沢市のみちのくプロレス道場

 青森市のはまなす会館で開かれる「みちのくプロレス青森大会」に出場。同団体認定の東北ジュニアヘビー級チャンピオンMUSASHI選手(31)=滝沢市出身=と対戦する。連日の厳しい練習では白いマスクを着けるが、試合ではリンゴをイメージした深紅のマスクを披露する。

 山谷さんは小学2年にサッカーを始めた。青森山田中ではフォワードなどを務め、高校ではセンターバックを経験。全国からトップレベルの選手が集まるチームでレギュラーをつかめなかった中で、心の支えはプロレスだった。

 中学2年の時、父と別団体のプロレスを観戦した。「何度倒されても立ち上がるところが、かっこいい」「自分も諦めない」。サッカーに打ち込む気持ちを奮い立たせた。

 高校に進むと、青森市で開催されるみちのくプロレスを観戦するように。いつしか「リングに立ちたい」と真剣に考えるようになり、3年生になって両親に打ち明けた。

 けがを心配し、仕事として続けられるかどうか疑問視していた両親は反対。それでも「一人で何でもできるところを見せる」と自宅で炊事、洗濯をこなして覚悟を貫いた。

デビュー戦に向けてロープ間でダッシュを繰り返す山谷さん(右)。左奥はMUSASHI選手=4月21日、滝沢市のみちのくプロレス道場

5日のデビュー戦には家族、恩師らも

 卒業後、みちのくプロレスに入門。昨年4月から練習生として、滝沢市の道場に隣接する合宿所で生活する。身長170センチ、体重76キロ。決して大きい方ではないが、似たような体格の先輩も少なくない。

 スパーリングではタックルをかわされ、関節技などを決められることも。格闘技の厳しさを実感する毎日に「ここからだ」と気合を入れる。

 デビュー戦には家族や中高時代の恩師らも訪れる。対戦するMUSASHI選手は「かっこつけず、やってきたことを全部ぶつけてほしい」と受けて立つ。

 「先輩たちに一歩でも近づけるよう頑張る」と闘争心を燃やす山谷さん。嵐吹き荒れるリングに上る。

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