医師と両立、強豪に挑む サッカー天皇杯初出場の長井ク・奥田正太主将

初戦を前にしたチーム練習のミニゲームに臨む奥田(左)

 21日開幕するサッカーの天皇杯全日本選手権に、山形県代表として長井市に拠点を置く長井クラブが初出場する。チームをけん引するのが仙台市出身のMF奥田正太主将(34)。医師と両立してプレーに打ち込み、一時は海外挑戦も経験した。「全国に長井の名を知ってもらいたい」と決意を語り、粘り強い守備を武器に全国の強豪に挑む。

激しく競り合う奥田(右端)

タイでプレーも

 大会を前にした12日夜は、山形市内の屋内フットサル場で練習。奥田は中盤で巧みにパスをつないで攻撃のリズムをつくり、守備では対人プレーの強さを発揮してボールを奪った。「粘り強く守備をすることでチームを鼓舞したい」と力強い。

 豊富な経験でチームをもり立てる。J2仙台のジュニアユースではタイで活躍する大久保剛志(岩沼市出身)らと技術を磨いた。仙台一高を経て進んだ山形大医学部では、2011年の天皇杯に山形県代表として出場。卒業後も県内に残って勤務医の傍ら、山形大OBが多く所属する長井クに加わった。

 18年にはクラブと勤務先の病院を離れ、タイの4部リーグのチームに加入。30歳の節目に「サッカーで生活してみたかった」と幼少からの夢を追った。ドイツのアマチームを経て20年に帰国して長井クに復帰。東北社会人リーグ2部南で戦うチームの主力を担う。

 「ファウルになっても相手を止める大切さを海外で学んだ」と成果を語る。山田智幸監督(46)も「メリハリの効いた攻守や周囲と連係した動きに高い能力がある」と信頼を寄せる。

 現在、奥田は山形大病院の整形外科医として勤務する傍ら、週2回の練習に打ち込む。「『しっかり練習して良いチームにしたい』という雰囲気の中で楽しくサッカーができている」と充実した日々を送る。

 「長井のチームとして地域貢献したい」との思いから、仲間と費用の一部を寄付して恵まれない子どもたちの用具代などに充てる活動も続ける。

 初戦は栃木県代表のヴェルフェ矢板(関東2部)と対戦し、勝てばJ1湘南と当たる。学生だった11年前は現在のJ2秋田に初戦で敗退。奥田は「今度こそ初戦を突破できるよう、1%でも勝つ確率を上げて臨みたい」と決意を語る。山田監督も「勝ち上がり、Jクラブと戦うのが目標」と意気込む。

医師と両立して天皇杯初戦に挑む奥田

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