円熟の響き、結成45周年のビッグバンド 2年ぶりに活動再開<古川ウイーク>

週1回の練習で、熱のこもった演奏を見せる藤木さん(手前)ら

 宮城県大崎市古川のビッグバンド「ザ・スリーグラス」は今年、結成45周年。新型コロナウイルス禍でステージ出演も練習もできない日々が2年続いたが、4月に音楽スタジオでの練習を再開した。イベント出演を期して円熟のアンサンブルに磨きをかける。

 車が行き交う夜の国道沿い。スタジオに重厚なホーンセクションが響く。ジャズからポップス、演歌まで。60、70代が中心のメンバーは1時間半の練習中、次々と曲をこなしていく。

 「まだまだだけど、やっと勘が戻ってきたかな」

 バンドマスターでテナーサックスの藤木忠雄さん(73)が話す。バンドは1977年、藤木さんら古川商高(現古川学園高)吹奏楽部の同窓生を中心に結成。仲間3人が、テーブルに並んだグラス三つからバンド名を決めた。

 当初は練習場所にも苦労した。住宅地から離れた野球場のクラブハウス、自作のプレハブ小屋などに集まった。イベントやパーティーでステージを重ねたが、2020年1月の出演を最後に、コロナ禍で活動休止を余儀なくされてきた。

 9人で始まったバンドは歳月とともにメンバー変更や死別もあった。現在はサックス、トランペット、トロンボーン、ギター、ベース、キーボード、ドラムとミキサーの計15人。

 結成メンバーの1人、トランペットの渡辺政一さん(67)は「思うようにできなくて楽しいより苦しい」と冗談めかしつつ「うまくできた時は達成感がある。仕事だけじゃ息が詰まるでしょ」と活動を楽しむ。

 大所帯だけに、方向性をまとめる苦労もあったという藤木さん。「和気あいあいとやるのが自分たち。あんまり才能がある人が来ても困る。これ以上うまくなるとも思っていないし」と笑うが、譜面さえあれば幅広いジャンルに対応できる演奏力は折り紙付きだ。

 「次は50周年? 無理無理! 高望みはしないで、健康一番で」と藤木さん。20周年以降、5年ごとに開いてきた記念コンサートの開催が今の目標だ。

スカイブルーのユニホームに身を包んだ「ザ・スリーグラス」

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