(293)生くるとはえらべるひとつえごの花/仁科 淳(1971年~)
反出生主義のある立場では、苦痛を最小限に抑えることが善とされ、そこから、人は生まれるだけで苦痛を負う可能性を持つのだから、子どもを産むべきではない、と主張される。出生前診断等での命の選別や、最近増え…
関連リンク
- ・(292)草に木に雨のあがりし馬祭/小原 琢葉(1921~2020年)
- ・(291)きよお!と喚(わめ)いてこの汽車はゆく新緑の夜中/金子 兜太(1919~2018年)
- ・(290)見の限り山衰ひぬ懸り藤/高橋睦郎(1937年~)
- ・(289)陰(ほと)に生(な)る麦尊けれ青山河/佐藤 鬼房(1919~2002年)
- ・(288)穀象に或る日母船のやうな影/岩淵 喜代子(1936年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。