(296)朴散華即ち知れぬ行方かな/川端茅舎(1897~1941年)
公園で聞こえたカップルの会話。「わあ、この花すごい! 散ったらきれいだろうね!」。私、「それは朴(ほお)の花。散らずに、木の上でいつの間にか干からびて消えるだけですよ」と言いそうになるのを、ぐっと抑…
関連リンク
- ・(295)戦死せり三十二枚の歯をそろへ/藤木 清子(生没年不明)
- ・(294)逢ひたくて蛍袋に灯をともす/岩淵喜代子(1936年~)
- ・(293)生くるとはえらべるひとつえごの花/仁科 淳(1971年~)
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- ・(291)きよお!と喚(わめ)いてこの汽車はゆく新緑の夜中/金子 兜太(1919~2018年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。