宮城沿岸の津波浸水想定(15)名取市 かさ上げした閖上新市街地でも3~5メートル

 宮城県が5月10日に発表した巨大地震による最大級の新たな津波浸水想定は、東日本大震災時に被害を免れた地域や震災後に整備された集団移転先にも浸水域が広がる可能性を示した。避難方法の見直しを迫る形となった新想定。予想される浸水状況を市町ごとに点検する。(18回続き)

本年度中にハザードマップ見直しへ

 名取市は地震発生から約1時間10分後に閖上で最大10・0メートル、下増田で10・5メートルの津波が想定される。市内の浸水面積は東日本大震災を13%上回る30・5平方キロメートルが見込まれる。

 復興事業で海抜5メートルまでかさ上げした閖上地区の新市街地は「海側が膝元まで浸水する」との想定だったが、新想定では緊急避難場所の閖上小中学校も含めて多くが3~5メートルの浸水域に入った。近隣の水産加工団地は5~10メートルの浸水深が示された。

 仙台空港アクセス線沿いの浸水深は美田園地区東部の住宅地で3~5メートル、美田園北の集団移転団地で1~3メートル。杜せきのした地区も最大3メートルを想定する。

 館腰地区は、震災時に津波が届かなかった国道4号を一部で超えてくる。

 大津波警報時の緊急避難場所は下増田小など全9カ所で浸水リスクが高まる。市は収容人数などを精査する方針で、本年度中に津波ハザードマップと津波対応指針を見直す。

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