宮城沿岸の津波浸水想定(17)亘理町 新庁舎周辺は1~3メートル

 宮城県が5月10日に発表した巨大地震による最大級の新たな津波浸水想定は、東日本大震災時に被害を免れた地域や震災後に整備された集団移転先にも浸水域が広がる可能性を示した。避難方法の見直しを迫る形となった新想定。予想される浸水状況を市町ごとに点検する。(18回続き)

常磐線の線路越える可能性

 亘理町は吉田砂浜付近で町内最大となる11・5メートルの津波が想定される。他の代表地点は阿武隈川河口で10・3メートル、荒浜地区の鳥の海で10・2メートルなど。

 町内の浸水面積は東日本大震災の1・2倍に当たる42平方キロメートル。2020年1月に移転、新築した町役場庁舎も1メートル以上、3メートル未満の浸水域に入った。

 庁舎の建物までは浸水しないとみられるものの、周辺の道路が冠水して孤立する可能性がある。町は非常用電源設備を庁舎の車庫の屋根に備えているほか、災害発生時は役場機能の一部を内陸側にある公共施設に移し、復旧対応に当たることを検討している。

 津波の一部はJR常磐線の線路を越えることが予想される。震災時は浸水しなかった亘理駅西口の南側でも、1~3メートル程度の浸水が想定される場所がある。

 亘理小や亘理中など指定避難所の小中学校5カ所は浸水しない。町は7月下旬~8月上旬に4地区で住民説明会を開催するほか、津波ハザードマップの見直しも検討する。

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