<アングル宮城>石巻・万石浦のアサリ漁 干潟再生恵み戻る

<総出>解禁初日は石巻湾支所の漁師約100人が干潟に集まり、総出で天然アサリを掘り起こした。奥は万石橋=2022年6月1日、宮城県石巻市の万石浦
<待望>待望の漁期到来に笑顔を見せる漁師。2時間休みなく作業し、大粒のアサリを籠いっぱいに詰め込んだ
<水揚>水揚げした「万石浦あさり」。味は濃厚でみそ汁や酒蒸しがお薦め=1日
<再生>震災後に再生された4ヘクタールの干潟。四方を取り囲む山から湾に注ぐ河川には多くの栄養分が含まれ、アサリの成育に適しているという
<盛況>ヤマサ正栄水産いしのまき元気いちば店」の店頭に並んだ今季初の「万石浦あさり」。開店とともに飛ぶように売れ、1日で100袋が完売した=2022年6月3日、石巻市中央

 宮城県有数のアサリの産地として知られる石巻市の万石浦。穏やかな湾内で採れる「万石浦あさり」は実入りが良く味も濃厚だ。干潟の豊かな自然を生かした漁は港町に初夏を告げる風物詩にもなっている。

 今シーズンの漁は14日に終了し、出荷量は約13トンに上った。

 県漁協石巻湾支所によると、湾にはかつて約40ヘクタールの干潟が広がっていたが、2011年の東日本大震災で地盤沈下した。多くの水産物が流失した。

 県が干潟再生事業を進めて16年に約4ヘクタールが回復。生き残った母貝から採取した種苗を育てて放流した。資源は順調に増え、翌年に待望の漁が再開された。

 近年、国産アサリは生息環境の変化などから生産量が減少傾向にある。石巻湾支所では漁の日数を限定して水揚げ量を抑えるなど、資源管理にも力を入れる。運営委員長の高橋文生さん(71)は「干潟を守りながらブランドを高めていきたい」と意気込む。
(写真映像部・鹿野智裕)

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