デスク日誌(6/22):論説兼務

 論説委員兼務の肩書を与えられて月に1度、「河北春秋」の割り当てが回ってくる。デスクに張り付きっぱなしのローテーション職場。身近な話題でさらさら書き上げる筆力もなく話題探しに苦労する。

 夜勤の合間、ぼんやり次回のテーマを考えていたとき、紙面の試し刷り(大刷り)が目に入った。投稿欄「声の交差点」。前任地、青森県津軽地方の郷土料理「けの汁」の話題を取り上げた前月のコラムを読んだ男性が寄稿していた。

 男性は、同名の料理が伝わる登米市豊里町の出身。実家ではかつて、田植えに備えた作業の後、酒のあてに大根やシイタケ、油揚げなどをさいの目に刻んだ「けの汁」が振る舞われたという。

 出張が多かったという会社員時代、福島県南で地元の人が「ざくざく煮」と呼ぶ似た料理を出されたことも紹介。今も自身で「けの汁」を作ることがあり、生まれ育った風土の味が身に染みついているのだろう-と記していた。

 取材先など外部とのつながりが薄くなりがちな内勤暮らし。コラムを通して会話をしているような気がして、じんわり心に染みた。
(報道部次長 大友庸一)

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