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(306)かき氷黙つてみづになつてをり/辻 美奈子(1965年~)

 知らないうちに溶けてしまったのでしょう。かき氷が水になっていたという情景です。「黙つて」という表現から、かき氷が擬人化されており、まるで意思を持って静かに溶けたように感じられます。すると平仮名で表された「みづ」も、ただの水ではなく得体(えたい)のしれない不思議なものに見えてきます。かき氷がかき氷で…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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